Maker Faire Bay Area 2014

記事にするのが遅くなりましたが、5月に米国のカルフォルニア州サンマテオで開催されたMaker Faire Bay Area 2014に行ってきました。目的は、本場のMaker Faireを一度自分で見てみたいという1点のみ。

実は一度も米国には行ったことが無いという状態でしたが、ESTA申請以外に特別な準備は何も必要なし。現地でもトラブルは皆無(正直、その数か月後に行ったノルウェーよりずっと印象良いです)。

現地に4日間滞在することにして、ホテルはサンマテオ・マリオット・サンフランシスコ・エアポート(San Mateo Marriott San Francisco Airport)にしました。MF会場まで徒歩20分位というのが良いですし、10分くらいの所にコンビニもあります。サンフランシスコ市街へ簡単に行けるCaltrainの駅(Hayward Park)も徒歩圏内で何かと便利。慣れない土地ですし、会場へのアクセスはシンプルなほうが良いと思いました。
※とはいえ、基本的には車移動が前提の地域な上、日差しも強いので徒歩も結構疲れます。


ということで、会場で撮った写真を適当に。
























































自分も出展している東京のMaker Faireとの違いを以下に簡単に。

●会場も含め、展示物もでかい。どうやって会場まで運んできたの?レベルの物も多かった。
●火が出る、モノが飛ぶ。チケットにも書いてあるけど、会場に入ったら全て自己責任。安全第一ではなくインパクト・面白さ優先で、みんなそれを楽しんでる。
●展示フォーマットが多様。机上展示もあるが、多くない。
●萌え系は皆無。初音ミクなど、美少女的なものは見つけられなかった。Political Correctnessと関係している?
●来場者も多様。様々な人種なのはもちろん、子供からお年寄りまで年齢層の幅も広かった。来場者数も多く大変な賑わい。


もちろんBay AreaのMaker Faireが正解というわけではなく、Tokyoが劣っているという話でもないですね。ただ、自己規制の無さ・自分を解き放ってる感じは明らかにBay Areaのほうが上。ということで私が何処の人間であっても、シンプルに「やりたいことをやる」「作りたいものをつくる」ことを追求しようと思いました。

Uniduinoを使ってみた

Unityですが、フィジカルコンピューティングのための手法を調べていたら、UniduinoなるAssetがあることを知りました。お馴染みのArduinoをUnityで使える!ということで早速Asset Storeで購入。30ドルで買えます。

購入してダウンロードすると、Asset StoreウインドウからProjectにImportできるようになるので、まずは適当な空のProjectにImport。これで準備完了。

あとはUniduinoサイトのGetting Startedの通りに実行。全く問題なくArduino UNO(R3)と接続できました。



ということで、参考までにGetting Startedの適当な和訳を以下に。Youtubeの動画で解説されていた内容も少し加えました。



Getting Started


1. PCにArduinoを接続してArduino IDEを起動。まずはArduinoの種類やシリアルポートを指定。


2. Arduino IDEでFile->Examples->Firmata->StandardFirmataを開き、ArduinoへUploadする。Arduino IDEは閉じてOK。


※情報:StandardFirmataは全ピンをOUTPUTでLOWに設定する。


3. Unityを起動。Asset Storeを開き、PurchasesからUniduinoをプロジェクトに追加。


4. HierarchyのUniduinoTestPanelのSceneを開く。TestPanelは、Arduinoに繋いだデバイスや個々のピンの操作を簡単にテストできるツール。


5. 画面右上のシリアルポート名が、Arduino IDEで指定したポートと同一か確認。


6. Playボタンを押す。


7. 初回起動時やMacOSXの場合、警告が表示される。まあ、とりあえずボタンを押せばOK。シリアルポートのサポートファイルがインストールされます。さらにUnityを再起動し、起動したら再度Playボタンを押す。


8. 問題が無ければ、TestPanelでピン操作が可能になったというメッセージが表示される。


9. 接続されると、TestPanelでピンの能力が参照できる。


10. ほとんどのArduinoは13ピンにLEDが接続されている。TestPanelの13ピン(D13と表記)のlowボタンを押すと、ボード上のLEDが点灯する。


11. イエイ!



上記でGetting Startedは終わりです。簡単です。

個人的なPC環境の問題なのですが、Windowsだと、Arduinoで使っているシリアルポート以外に何らかシリアルポートを占有していると
connected but waiting for Firmata protocol version
というメッセージが表示されて接続できませんでした。私の場合はBlackBerry接続に使用するポートが存在していて、それを停止させることで解決できました。Macではこの問題は起きないと思われます。

こんな感じでまずは無事Uniduinoを使用開始できました。いくつかアイデアがあるので、これを活用して制作してゆきたいと思います。

Unityの勉強を始めました

今年になってUnityというゲームエンジンを弄り始めました。去年記事にしたOculus RiftのコンテンツもUnityを使って作られていて、どのようなモノなのか気になったからです。とりあえず、ドットインストールのUnity入門の動画を一通り勉強しました。



上の画像は、ドットインストールを観ながら作ったものに、少々手を加えたもの。手前のバーを左右に動かして、向こうから飛んでくる立方体に当てて破壊します。
なんというか、拍子抜けするくらい、色々なことが簡単にできてしまってびびりました。動かすのとインタラクションのスクリプトを少々書いて、テクスチャとパーティクルを設定すれば、あっという間にそれらしいものができます。こりゃUnity使えないと損だな〜と思ってしまいました。


次いで、iPadMMDの女の子モデルをprprもとい眺めるアプリを作ってみました。有志?によりMikuMikuDance for Unityというのが開発・公開されていて、簡単にpmxやpmdファイルがUnityに取り込めます。
で、1点タッチでモデル回転、2点タッチで移動、3点タッチで拡大縮小、そしてGUIのボタンでモデルを切り替えるアプリを作ってみました。





いやー、Unityマジ凄いです。今後のアウトプットにも上手く活用してゆきたいです。

Oculus Rift凄いよ!

9月23日は休日で、私は昼に起きてTwitterを見ていました。誰のRTか覚えていないのですが、その日の夕方行われるOcufesなるイベントで、初音ミクと握手できる装置のデモを見れることを知りました。


マジか!?と、すぐに秋葉原の会場へ向かい実際に体験。それがGOROmanさんのMiku Miku Akushuでした。


いや凄かった。何しろ目の前に、ミクちゃんがいるのです。しかも私が一番好きなTda初音ミクさんですよ。もう大興奮。奇声を上げながら握手しましたね。聞けば徹夜して1晩で作ったらしい。天才だ!


HUDはOculus Riftというもので、これも凄い。所持していたSONYHMDとは全然違う。SONYのは遠くに大きなスクリーンがあるイメージですが、Oculus Riftは視界全部が映像になる感じ。頭の動きにも追随する。ミクさんがそこにいて瞬きし、照れている。やばい。


握手の為の手はマニキュア練習用で、ガンコントローラ用のアクチュエータ装置に取り付けているらしい。私が無理やり手を引っ張ると、ミクさんが目の前ですごく嫌がる。たまらんね!!


家に帰った私は、すぐにOculus Riftを1台注文しました。300ドル?メチャ安い!!



11月上旬、到着!早速MikulusやYunalus、コースターなど色々体験。アクチュエータは無いのでMiku Miku Akushuの時ほどの高まりはありませんでしたが、それでも日常ではありえない視覚体験に大興奮。調子に乗って1時間位ミクさんを様々な角度から眺めていたら、吐きそうになってすぐに寝ました。


すぐに酔うとか、よく見ると解像度が荒い(ドットの隙間が網戸の様に見える)という問題はあるのですが、VRの途方もない可能性を感じられるモノだと思いました。


当然、他の人にも見せてあげたいと思うわけで、会社に持っていき、勝手にVR体験会を数回開催。30人弱の人に体験してもらいました。私がいるデザイン部門の3分の1の人が体験したことになります。皆、普段では考えられないテンションになり奇声を上げ、「凄い!」「(コースターで)怖い!」「何これ!」を連発。いや、自社製品でも他社製品でも、こんなこと今まで無いですよ。


コンテンツ作りにはゲームエンジンのUnityを使うらしく、まだ手を付けられていないのですが、早急になんらか習得してオリジナルなものを作りたい衝動にかられました。さらに、Arduino&色々なアクチュエータと組み合わせたら凄い事になりますよコレ。


ということで、Oculus Riftは凄いという話でした。こんなに興奮したのは、AndroidArduino以来です。

Maker Faire Tokyo 2013に出展しました

11/3(Sun)、11/4(Mon)に開催されたMFT2013にて、Doll's Mobilityを展示・実演しました。お立ち寄り頂いた皆様、ありがとうございました。中には去年や一昨年の私の展示(BigCatXpelia Cat)も見て頂いていた方もいて、非常にうれしく思いました。





作品自体は今回もオリジナルの工作ですが、ドール向けの乗り物ということでやや見る人を選ぶモノでした。それでも受ける人には受けてたので良かったです。
人が少ないときは走行デモも出来、動いてる状態を見て頂くとどんな方もポジティブな反応を頂けました。

ともあれ、自ら信じるアイデアを実体化させたので、作れて本当に良かったと思います。
去年のBigCat展示時の、まともに動かないという失敗も今回はクリアし、3Dプリンターというツールも取り入れ、私自身の進化も確実にありました。

反省点としては、BLEでの通信が初日の夕方1時間ほどできなかった点です。おそらく各展示で使用する無線、および来場者の移動端末等で2.4Ghz帯が混雑したせいかと思いますが、この点は次回以降なんらか対策をしたいと思います。あえて有線にすることも必要かも。

さて、Doll's Mobilityはこれで終了です。
今後は自らの欲望や動機を突き詰めて、より先鋭化させたアウトプットをしてゆきたいです。

Doll's MobilityをMFT2013で展示します

前回書いた、人形のための移動手段 Doll's Mobility、完成しました!11/3〜4に開催されるMaker Faire Tokyo 2013にて展示・実演します。


I wrote last time, Doll's Mobility for the doll was completed! This is going to be exhibited and demonstrated at Maker Faire Tokyo 2013 to be held on the 4th and the 3rd November.






出展者名:Shibusawa Rocket
スペース番号:Y-11
展示場所:TIME24ビル エントランスホール(入って左手)


なお開催場所の都合で自由走行できるかは不明なため、基本的には机上で動かすことになります。iPadを置きますので誰でも操作は可能です。


クレジット
本作品のKonashiを用いたiOSからのモータ制御については、chan-shiro様の「iPhoneから操作する自作ラジコン」を参考にし、ソフトウェアのコードの一部を使用させていただきました。ありがとうございました。


ハードウェア
定員:1名(60cm規格ドール)
最高時速:約1.8km
総重量:約3.5kg
最大積載重重:約1.9kg
電源電圧:7.2V 単三充電池6本x2(並列)
制御:iOSバイス + Konashi
全幅:約34cm
全長:約30cm
全高:約50cm(ハンドル部含む)
モーター:タミヤ ギヤードモーター 540K300 2個
モータードライバ:デュアルVNH5019モータードライバシール
車体:エポキシ系ABS(SL7810)/光造形



以下、前回の記事以降の工作過程をご紹介。


▼納品された3Dプリンタの造形結果。サイズの関係で光造形なので、素材はABSライク(エポキシ系ABS)です。


▼内部はサポート材がびっしりですが、手袋をすれば手で除去できます。


▼専用ヘルメット。こちらは粉末造形で素材はナイロンPA。ざらざらしています。


▼制作中の機構と合うかどうか確認。問題なかった。


▼塗装。白サフ、ホワイト、パールホワイト、クリアを吹きます。


▼塗装が終わったら組み立て。



▼ハンドルなどの小物も作成。下のはハンドル軸の軸受になります。


▼塗装後の専用ねこ型ヘルメット。かわいい。


▼人形が乗る足場の円形アクリルを取り付け。その下に電池を収納。


▼眼のアクリルの裏面に、反射用のアルミを貼付。


▼眼を光らせるとこんな感じ。縦長に光るので猫っぽいです。


▼塗装したハンドル。


▼タイヤのホイールも車体と同じ色に塗装。


▼完成!是非、会場で実物を見て頂ければと思います。

Doll's Mobility 制作中

Doll's Mobilityという、人形のための乗り物を制作中です。



全高50cm〜60cmサイズの球体関節人形がホビー用途で存在し、私を含め愛好者の生活に潤いを与えてくれています。Doll's Mobilityは、それらドールが自ら自由に移動するための、1人乗りの移動手段です。端的に言うと人形用のパーソナルモビリティです。
但し現時点では人形が自ら運転することは出来ないため、代わりに人間がiPadで乗り物を制御します。

このDoll's Mobilityは、11/3〜11/4に開催されるMaker Faire Tokyo 2013にて展示、実演予定です。まだ会場内の展示場所が未定ですが、決まり次第また告知します。


昨年のMFTでは、ねこ型ロボット「BigCat」を展示しましたが、トルク計算の不備などで満足な出来ではありませんでした。今回は過去の失敗の教訓を活かしつつ、新しい事にチャレンジしています。
・人形向けの電子工作という新領域の開拓
・大電流モータドライバで高トルクのギヤードモータを制御
Konashiを使用してiPadで制御
・造形は3D CADで行い、3Dプリンタで出力

見た目も面白くなると思いますので、MFT2013にて、ぜひ見て頂けると幸いです。
なおKonashi周りのモータ制御プログラムは、chan-shiroさんの「iPhoneから操作する自作ラジコン」を参考にさせて頂きました。


I am working on vehicle for a doll, "Doll's Mobility".

The ball jointed dolls that height is about 60cm size are present in hobby applications now.
http://www.volksusa.com/dollfie-dream.html
They are giving happiness to the life of doll lovers including me.


Doll's Mobility is the vehicle of cat type for the doll to move freely.
However, since it is not possible dolls to drive themselves, humans control the vehicle on the iPad instead.


Doll's Mobility is able to be exhibited and demonstrated at the Maker Fair Tokyo 2013.


For motor control using the Konashi of this work was in reference to "the self-made radio control to be operated from the iPhone" of Mr. chan-shiro. I used part of the code of this software.
http://www.tinkershub.com/projects/25


Design and production : Shibusawa Rocket
http://d.hatena.ne.jp/shibusawa_rocket/



以下、現時点までの制作過程をご紹介。


▼最初のアイデアスケッチ。描いたのは6月半ば。ここから構想を練ったり部品や材料の収集も開始。


▼もうちょっとイメージを膨らませたスケッチ。ねこ型です。


▼ギヤードモータとモータドライバ、Konashiで動作確認。8月下旬頃。


▼MDF板を切ってシャーシにして、モータマウンタを取り付ける所。


▼板を塗装してモータを取り付けた状態。


▼後輪のキャスターを取り付け。


▼ねこの目のアクリル。研磨して半透明に。


▼LEDで光るように。


▼回路を半田付け。


▼タイヤの制作。模型飛行機用の車輪(直径178mm)に、ギヤードモータに適合するホイールとハブをねじ止め。


▼車輪をモータに装着。


iPad側のUI。左右のスライダでモータの出力を操作します。上へのスライドが正回転、下が逆回転。ねこの目のヘッドライトのON/OFFスイッチも付けました。


▼3D CADでの車体の制作。123D Designで作成。但しstlで書き出すとデータサイズが巨大になったので、meshlabというソフトで再保存。MiniMagicsでデータチェックを行いました。




▼ドール用のヘルメット。こちらもねこ型。これらデータの出力は既に依頼、出力、納品済です。


ということで現時点で完成度60%位ですが、残り2週間で納得ゆくものにしたいと思います。